
冴えかえりつつ 恋
第12章 犬養邸で
風呂からあがってリビングでお茶を飲んでいると、
犬養夫人がお手伝いさんに声をかけた。
「叔子さん、このあいだ使ったばかりの2階のゲストルーム2つを使ってもらいなさい。
そこなら空気が籠っていないと思うから」
「はい、準備してあります」
「一度荷物を置きに行きましょうか」
遥暉が声をかけ、皆で叔子について2階へ上がった。
「奥の2部屋です。自由に使って下さい」
「叔子さん、あの2部屋ってベッド1つしかなかったよね」
「はい、そうなんです。
離れの和室の方が皆さんご一緒でいいんでしょうけど、虫干しの準備で散らかしてますから。
でも、この2部屋もVIP用で大きなベッドなのでお2人でお泊りいただけると思いますよ。
由美さんもよくそうされます」
圭一が、ニコニコ顔で承諾する。
「俺と泰弘、上出君と丸山君の組み合わせで、大小セットなら大丈夫でしょ」
「小と小のセットでも、僕は構わないけど!」
泰弘が圭一の言葉尻をとらえて、言い返した。
ついでに向こう脛を蹴った。
「イテッ!!」
「ジャンケンで決めましょうか!」
やはり修学旅行気分らしい遥暉が嬉しそうに提案した。
「却下っ!!」
遥暉以外の3人が声をそろえていった。
「まあ、お任せしますわね。
何かあったら、内線3番で連絡してください」
「ありがとう、叔子さん。」
叔子は笑いながら階下へ降りて行った。
圭一が部屋に入って、ため息をついた。
「丸山君は、無邪気というか天然というか。
ジャンケンして最悪の場合は全く知らない俺と一緒の組み合わせになることを想定しなかったんだろうか」
「そうだよね、僕は上出君とだったら緊張して眠れないよ。思わずそれだけは嫌だと思って即却下したよ」
しばらくして、コンコンとドアをノックする音がした。
「どうぞ」
圭一がドアを開けると、遥暉と上出が立っていた。
「先輩方、夕食までリビングでトランプしませんか。将棋やチェスもありますよ」
洗いたての髪をサラサラさせて、微笑む遥暉をむげに断れるツワモノはそうはいないだろう。
「そうだな。行くぞ泰弘」
犬養夫人がお手伝いさんに声をかけた。
「叔子さん、このあいだ使ったばかりの2階のゲストルーム2つを使ってもらいなさい。
そこなら空気が籠っていないと思うから」
「はい、準備してあります」
「一度荷物を置きに行きましょうか」
遥暉が声をかけ、皆で叔子について2階へ上がった。
「奥の2部屋です。自由に使って下さい」
「叔子さん、あの2部屋ってベッド1つしかなかったよね」
「はい、そうなんです。
離れの和室の方が皆さんご一緒でいいんでしょうけど、虫干しの準備で散らかしてますから。
でも、この2部屋もVIP用で大きなベッドなのでお2人でお泊りいただけると思いますよ。
由美さんもよくそうされます」
圭一が、ニコニコ顔で承諾する。
「俺と泰弘、上出君と丸山君の組み合わせで、大小セットなら大丈夫でしょ」
「小と小のセットでも、僕は構わないけど!」
泰弘が圭一の言葉尻をとらえて、言い返した。
ついでに向こう脛を蹴った。
「イテッ!!」
「ジャンケンで決めましょうか!」
やはり修学旅行気分らしい遥暉が嬉しそうに提案した。
「却下っ!!」
遥暉以外の3人が声をそろえていった。
「まあ、お任せしますわね。
何かあったら、内線3番で連絡してください」
「ありがとう、叔子さん。」
叔子は笑いながら階下へ降りて行った。
圭一が部屋に入って、ため息をついた。
「丸山君は、無邪気というか天然というか。
ジャンケンして最悪の場合は全く知らない俺と一緒の組み合わせになることを想定しなかったんだろうか」
「そうだよね、僕は上出君とだったら緊張して眠れないよ。思わずそれだけは嫌だと思って即却下したよ」
しばらくして、コンコンとドアをノックする音がした。
「どうぞ」
圭一がドアを開けると、遥暉と上出が立っていた。
「先輩方、夕食までリビングでトランプしませんか。将棋やチェスもありますよ」
洗いたての髪をサラサラさせて、微笑む遥暉をむげに断れるツワモノはそうはいないだろう。
「そうだな。行くぞ泰弘」
