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嘘でもいいから

第4章 想いの迷宮

そして結局私たちは、その近くの
ラーメンが食べられるお店に入った。

想さんはしきりに謝っていたけど
そのお店のテラス席は
ボートハウスを模してあって…
充分素敵だと私は思った。


「誕生日にラーメンなんて…
本当にごめんね?」


「でも、ご飯食べるために
並ぶより、パレード見る方が
断然素晴らしいです!」


「夜のパレード…楽しめた?」


「はい!とても…!」


涙で滲んでても…
本当に綺麗だった。


それは嘘じゃない。


私たちは何となく静かに
ラーメンを食べた。
楽しかった一日の終わりを感じながら。

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