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☆短☆編☆集☆[新・続]

第3章 透明な殻の隠れファン

風也さんは涙を止めない俺に少し困った顔を見せる
そして俺はそれに気が付いて目をごしごし擦った



「真樹、目腫れてるからそのくらいね」



風也さんは俺の右腕をガシッと掴んで下に下ろした



「んっ、風也さん」



ペロっと俺の目元を舐める



この状況は何なんだろう
いくら俺でもちょっと恥ずかしい



風也さんの顔が至近距離
さらにはそんな顔で俺の涙を舐めて
煽ってるようにしか......。



「真樹ってさ、俺の事好きなの?」

「は?」



いきなり聞かれた言葉に少し戸惑ってしまった



「だから、俺の事好きなのかなって」



首を傾げて若干上目遣いの入った角度で聞いてきた



「まあ、嫌いじゃねーっす」



好きだし!
何でそこでそうなる!!

俺は自分のこの面倒な性格に腹が立った
肝心な時に限って本当の気持ちが言えないことに。



「そう、なら別に好きでもないのか〜」

「好きっす!」



なのに何か気付いたら直球で言ってんの........。



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