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失恋少女のアバンチュール

第1章 プロローグ1



大学の講義もあと5分かぁ…
今日は大好きな渉の為に早く帰ってご飯作ってあげなくちゃ。


「では、今日の講義はここまでにしましょう。今日やった所は復習しっかりしておくように。」


終わった!私は、すぐに荷物を纏めると隣に座る友達に声を掛けた。

「私、今日は帰る!また明日ねー!」

「今日は大事な日なんだもんね。分かったわ、また明日。」



友達が言ってたけど、今日は大事な日。
渉の21歳の誕生日だから精一杯のお祝いをしてあげるの。


帰る途中でバースデーケーキも買った。バックにはプレゼントも入っている。



自然と歩くスピードも速くなり、いつもより渉の住むアパートが早く見えてくる。



階段を上って奥から2番目が渉の部屋。いつもはインターホンを鳴らすんだけど、今日はサプライズで登場してみようと思って前に貰った合鍵でコッソリと入る計画をしていた。



202の扉の前で立ち止まり、ゆっくりと音をたてないように部屋の扉を開けてみた。



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