責められたいの
第20章 ゴウカクイワイ【完】
『え……そうなの? 病気かぁ……』
華奢な指を、女の子みたいに頬に当てて首をかしげるきーくん。
このきーくんがそんな所に行きたいと思っていたなんて……
『……じゃあ姉ちゃん……そうだ! 見るだけのところに行きたい! ストリップっていうのかな……見るだけだから……病気にならなければいいんでしょ?』
妥協案を見つけたきーくんが子供のようにパッと顔を輝かせる。
『病気にならなければ』確かに私はそう言ったけど……でも本当は、きーくんがそういう場所に近付くのすら嫌だった。誰かもわからない裸の女性を、いやらしい顔で見つめるきーくん……そんなの想像したくない!
『そんなにエッチな所に行きたいの……? 見るだけでも……満足できるの?』
だったら……そんな所に行ったり、もしかしたらいかがわしいことをするぐらいなら……それぐらいなら……
『だったら……お姉ちゃんのを見せてあげるから……』
気付いたら私はそう口にしていた。