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責められたいの

第25章 あの夏の誘惑 4

「証拠はあるんだ…
逃れようのない証拠がな」


康紀があごで指し示した先には
妻と弟の情事の全てが収められた
ディスクの束があった。

以前の恋人との偶然の再会…
運命のいたずら。

そんなことが無ければ
未菜子は、不倫などという
大それたことをする女ではないと
康紀も思っていたが…

凜子にそこまで
説明するつもりは無かった。

そんなことを知らなくても
依頼遂行には影響ないだろう…

康紀にとって凜子は
激務の間の息抜きの道具でしかなかった。
その道具に新しい役割を与えるだけだ。

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