
あんたに処女は渡さないんだから!
第8章 好き……
結局私はまた逃げた。
ミナミ君はちゃんと話そうとしてくれてるのに……。
ダメだ私……。
次こそ言おうって…結局何も言えずに終わるし。
ミナミ君の事避けちゃうし……。
本当に申し訳ない。
「もぉどうしたら……」
どしゃぶりの雨の中、大粒の涙が流れる。
明日は、明日こそはちゃんと言おう。
もう逃げない。
逃げちゃダメ。
多分、好きなんだ……。
女の子に囲まれるミナミ君を見て嫉妬したんだ……。
情けない……。
ミナミ君は今まで優しくしてくれたから今度は私が優しくしよう。
