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庭と 愛犬と 私

第48章 2015.6.3WED(手ごわい新人

「あおまつとT。
二人ともKを手伝って、2週間でKにこの企画の趣旨を理解させて、A企画をどうやってB企画に差し込むのか改善案を最低3つは準備しろ。昨年までの取引先にはキャンセルできればして、できなければ改善策に対応させろよ!
それ以上遅れたら、AをサボってBも適当にして共倒れになるぞ!」

そう言って怒って会議室を出て行ってしまった。

なんで私が?と思いながらも、
私がT君にこの企画の本質を理解させていなかったことが原因かと
諦めた。

「すみません」

とT君は謝って来たが、場の雰囲気で謝ったにすぎないだろうと思う。

「評定下がるんですか?
人員削減のモデルケースでやってみる価値あると思うんですよ?」

と反省の色が見えないK君。

「アンケート結果は仕事を減らすためにあるんじゃないよ」

缶コーヒーを買って事務所で膝を突き合わせる。

「仕事には省いていいものと悪いものが・・・段取りが・・・根回しを・・・イメージして・・・危機管理や・・・改善は・・・」

アレコレ、昨年の企画の工程一つ一つ説明をし、では、新しい工程を考えましょうと、

「金曜日までに1つすつ出せば、改善案3つになるでしょ?」

「2週間あるのに金曜日って早くないですか?」

「だから、3人だけでお互いの企画書を廻して手直しをする時間がいるでしょ?」

「ええ?だったら最初から3人で話し合って1つ作っても同じじゃないんですか」

さすがに呆れてハッキリ言ってしまった。

「ハッキリ言うけど、K君のアイデアが良かったとしても、段取りが間に合わなかったらダメなんだよ。
そういう工程表やスケジュールがちゃんと組めているかチェックするのが、T君の仕事なの!
T君もウザいと思われるのを怖がっていたらだめ。
もう新人じゃないから、これから先は指導もできないと、評定下がるよ。
上司からの指示通り3つ準備して、もっと良いのを思いついたなら、4つ目5つ目を作ったらいいんだから。
まず言われたことをやってから、プラスアルファを考えな!」

そもそも仕事したくないなら、なんでこの職業選んだん?
うちの会社は浪費は好かんけど、無駄が嫌いな人にはむかへんよ?

飲みニケーションは私も苦手だけれど、無駄とは思わんよ?

上司に対する態度も、仕事に対する姿勢や考え方も自然に吸収するもんじゃなかったんだっけ?
はぁ~~


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