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恋してキスして抱きしめて

第8章 だから、俺も予想外なんだって

………は?


な、なんでそうなるの……?


意味不明な千夏の発言に、意表を突かれて言葉が出てこない。


いや、それより……


なんかもう、その消えそうな声を聞いただけで


俺、胸がいっぱいなんですけど……



「……ちーちゃん。
なんで嫌われたなんて思ったの?」



どっちかっつったら、それ俺が言うセリフじゃない?


そうツッコミながらも、なんだか熱い気持ちが込み上げてくる。



『そ、それは……
何も言えないまま帰っちゃったから……』

「………?」

『伝えたかったのに、伝えられなくて。
……本当は、最後に言おうとしてたの』



……きっと一生懸命言葉を考えてる。


そんな千夏の様子が目に浮かんできて、携帯を持つ手に力が入った。


すると………




『……楽しかった』


「………!!」


『ユーリさんとのデート、とても楽しかったです。

素敵な時間を一緒に過ごしてくれて……

本当に、本当にありがとうございました』


「…………っ」


『………い』



い?



『言えましたっ……///」

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