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恋してキスして抱きしめて

第8章 だから、俺も予想外なんだって

備え付けの灰皿に吸い殻を放り投げて、千夏の番号を画面に呼び出す。


あ~~ダッセェ!


俺ってほんとなんなんだろ~~


股間を触ってきた女と、さっきまでディープキスしてた自分が


たかが女子大生に電話をかけるだけで、軽く震えちゃうほど緊張してるんだから笑えるぜ!



「・・・無視、とか?」



何回コール音が続いたか分からないけど、その数秒は永遠のように長く感じて


もう怖いから切っちゃおっかな!なんて半分ヤケになった……


その時



『……はいっ!』

「…………!」



予想に反して、ものすごい大きな声が耳に届いた。



『ユ、ユユ、ユーリさん……!』

「…………」

『……?……ですよね?』

「う、うん」

『~~~っ、よ、良かっ……』



え? なに!?


なんか声震えてるし、途中で途切れちゃったよ!?


ますます早くなる鼓動を抑えつつ、耳を澄ますと



『……き、嫌われちゃったかなって……』


「………!」


『もう、声聞けないかと思ってたの……

良かったぁ……』

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