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恋してキスして抱きしめて

第2章 待て、なぜ俺に頼む?

「……念のため聞くけど。

その……妹とは、血が繋がってらっしゃるんですよね……?」


「…………」



~~~おい!


何の沈黙!?どっち!?


ダラダラと汗が流れる俺をじっと見つめた後、夏輝はふうっと息をはいた。



「当たり前だろ。
見た目は似てないけど、同じ両親から生まれた子供だ」

「……あ、そう……」

「歳は8つ離れてるけど、昔っからたった1人の大事な妹なんだ」



………なんだろう


血の繋がった兄妹だと分かっても、まだ心がざわつくこの感じ……


既に “ 妹溺愛してます ” ってシスコンぶりがひしひしと……



「そんなに大事なら、夏輝が教育してやればいいんじゃねーの?」

「俺は出来ないよ」

「ど、どうして?」

「…………」



やめて!


沈黙やめて!


あおるように飲んだ酒が、いつもより早く体にまわっていく。

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