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「……つーか、なんでまた俺にそんな依頼を？」

「直感」

「……はい？」

「カンだよ。
色んな意味で経験豊富なユーリなら、頼める気がした」



……いや、経験値については否定しねぇけど、普通逆だろ。


こんな遊び人に、大事な妹を預けたりはしない。


ましてや手を出したら抹殺なんて高々と言い放つなら、尚更……



「……夏輝……悪いけど」



片手を鼻筋に沿ってあてて、ごめんなさいのポーズ。



「俺はその任務、遂行できそうにねーわ」



友人の頼みなら、大抵は喜んで引き受けるけど


余りにも突然で、謎で、得体の知れない相談事。



「若い女は好きだけど

正しい恋愛教えてやれるほど、俺は人間できてねぇよ。

お前も知ってんだろ」


「……ユーリ」


「海外を放浪しているお前が、妹を心配する余り……って理由だろうけどさ。

どう転ぼうが、女は自分で軌道修正する力を持ってる。

放っておくのも、兄としての愛なんじゃねーの？」