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恋してキスして抱きしめて

第11章 だって、もう止まらないの

「家の人には何て言って出てきたの?」



ハッと我に返ると、ミネラルウォーターを持ったユーリさんが近付いてきて


あたしのすぐ後ろにあるベッドに腰掛けた。


……み、右隣り、20センチくらいの距離……///



「ちーちゃん、聞いてる?」

「あっ! は、はははい!」

「今夜は帰らないなんて言って、パパに怪しまれなかった?」

「あ、だ、大丈夫です。
明日朝早くゼミがあるから、大学近くの友達の家に行くって、パパにメールを……」



大学で唯一、あたしと仲よくしてくれる友達。


一人暮らしをしてるのは本当で、何回も泊まりにいってるから……



「………!」



ビクッと体が震える。


………あたしが話をしている途中で


ユーリさんの左手が、あたしの髪に触れた。



「ちーちゃん」

「……は、はい……」



後ろから、髪をゆっくりと耳にかけられて


指先がうなじを伝う。



「なんで、こっち見ねぇの?」

「…………っ///」

「こっち向けよ」



びっくりするほど低い声。


ゾクッと背中に衝撃が走った……その瞬間



「…………!!」

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