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恋してキスして抱きしめて

第11章 だって、もう止まらないの

次の瞬間


「………あっ……!」


ユーリさんの肩に埋めた顔を、凄い力で上げさせられて


腰をぐっと引き寄せられて……そのまま唇が重なった。



「……んんっ……う……!」



……待ち焦がれていた、キス……


だけど


花火の夜にしてくれた優しい口づけじゃなくて


ユーリさんの唇が、あたしの唇と舌を強く吸いこんでいく。



「……は、あ……んん、……っ」



熱くて、熱くて、溶けてしまいそう。


あたしの膝は半分浮いていて、何もかもがユーリさんに奪われてしまいそうな感覚。


息がうまくできなくて苦しいのに、全身を刺激がビリビリと駆け巡る。



「……本当に、処女なの?」



長いキスの後で、やっとユーリさんの唇が離れた。


まだ少し濡れた髪から、一粒の滴があたしの額に落ちる。



「実は、初めてじゃ無いんじゃないの?」

「………っ」

「恋愛初心者は、 “ 欲しい ” なんて言えねぇよ」 

「……ユーリさ……」

「つーかそれ、俺が言うセリフだろ」




突然視界が反転して、天井が見える。


……ベッドに押し倒されたあたしの上に


ユーリさんが跨った。




「この体、俺がもらうから」


「…………!!」


「……最後まで抱くよ、千夏」

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