テキストサイズ

恋してキスして抱きしめて

第12章 寸止め、悶絶、もう夢中

男のSサイズのTシャツでも、その小さい体には大きい。


太ももの半分まで覆ったその1枚だけを着た千夏を、優しくベッドに倒す。


タオルケットを華奢な体にかけながら、俺は肘をついて横向きに寝そべった。



「あ、あの、ユーリさん……」

「ユーリ。
訂正するのこれで3回目よ?」

「…………っ」

「小さなことから距離を縮めようぜ。
次、さん付けしたら襲うよ」



左手で腰をぐっと引き寄せると、ビクッと体を震わせる千夏。


それでも、両手を胸の前で抱えて、ぴったりと俺に体を預けてきた。


エアコンの風で快適な室内だから、その温もりが気持ちいい。


なんだろーな、この落ち着く感じ。


癒されるというか……まるで大事な子猫でも抱きしめてるみてぇだ。



「で?何て言おうとしたの?」

「……さ、最後まで……」

「え?」

「最後まで、してないって……」

「うん、残念ながら~」



SEXが未遂に終わっても、この穏やかな時間が心地良くて


完全に油断していた俺の腕の中で、千夏がもぞもぞと動いた。



「……そ、それなら……」



………ん?

なにかが腹の下へと……



「こ、ここ……辛くないですか?」


「~~~~!!??」

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