テキストサイズ

恋してキスして抱きしめて

第14章 友人の言葉

「はぁ~~♡
心臓破裂するかと思った!」



アイスココアをごくごくと一気飲みして、陽菜ちゃんは高揚した表情で続けた。



「最高に素敵な彼氏さんだね。
やっぱり、言葉にして伝えることって大事なんだなぁ」

「……陽菜ちゃん……」

「ふふふ♡
良かったね~~!」



陽菜ちゃんはコップをテーブルに置いて、ふっと微笑む。



「大丈夫だよ、千夏。
なんか、絶対大丈夫な気がする♡」

「……うん……」

「大事なのは、彼を信じることだからね」




……もう一度教えてくれた、信じるという言葉を


あたしはユーリさんの笑顔を思い浮かべて、心の中で繰り返した。


次にユーリさんに逢える時は、あたしはハタチになっているから


もう、立派な大人なんだから


いつまでも子供のまま、全てが欲しいなんて我儘を言ったらだめなんだ。



「…………」



………逢いたいな。


早く逢いたいよ、ユーリさん……




大丈夫だと言い聞かせても、胸が苦しくて、切なくて


陽菜ちゃんと別れたあとも


あたしの心の奥は、何かが燻ったままだった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ