恋してキスして抱きしめて
第22章 青春フルスロットル
………俺の名を叫び、謎の号令をかけたその男は
夏輝が飛んだ大学2年の学祭で、実行委員長だった同級生。
蓮と同じ水泳部で、今ではプロの競泳選手の………
「お~~よく見つけたな!」
「…………!」
「ヒメからの情報通り、白のプリントロゴTシャツと、ブラックデニム!」
携帯で電話を始めた、元委員長の周りで
手に缶ビールを持った奴らが、次々と近付いてくる。
「マジでユーリだぁ♡」
「変わってねぇぇ~~!」
「てか、逆に若返ってるんじゃない?」
「相変わらず目立つな」
「相変わらず細いな」
「お肌つるつる~~♡」
「つーか遅ぇな、何やってたんだよ」
「ほんとほんと!
私もう3本目なんですけど~~」
………なに、これ。
………呆気にとられて、体が完全にフリーズ。
俺の周りを、大学時代の友人達があっという間に取り囲んだ。
「……な、なんでお前らがここに……」