恋してキスして抱きしめて
第22章 青春フルスロットル
「一応ね、配役と任務は決まってたのよ」
腕に子供を抱っこした女が、当時と同じデカイ声で笑う。
その両側に、同じく母親となった女達が並んだ。
「うちらは発見係だったから。
ここで食い入るようにして、あんたの姿をチェックしてたんだけど~~」
「……は、発見係?」
「そそ、でも7時になっても来ないから、見逃したかと思ってさ。
中にいる見張り役も、一度校門に呼んだんだよね」
「……見張り役?」
「結局第一発見者は委員長だったけどね。
あ、アメフト部~~こっちこっち」
~~~会話にならねぇ!!
なんなのマジで!!
さっぱり意味不明な上、急に懐かしい顔ぶれを前にして、軽くパニックなんですけど!!
「あの~~悪いけど俺、今すっげー急いでて……」
「行くぞ、ユーリ」
「………は?」
俺の目の前に
ガタイのいい男4人が、立ち塞がった。
「「「「 俺達は、誘導係だ 」」」」