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恋してキスして抱きしめて

第22章 青春フルスロットル

「ほら、ボケッとすんなよ。行くぞ」



委員長が足を前に踏みだした。


再び元アメフト部に持ち上げられて、ヒメに集中している観客の横を通り抜けていく。



「……お前らさぁ、誘導係って誰に任命されたの~~?」



その答えは既に分かっているけど


俺はげんなりして、体を預けた左横の1人に話しかけてみる。



「蓮だよ。
最初はヒメが数人の仲間に送ったチェーンメールだったけど、瞬く間に皆に広まった」

「……何の為にって、聞いた?」

「 “ ユーリの笑顔が見れる ” って」

「………はい?」



ムキムキの筋肉でできた、俺を掴んでいる方とは反対側の腕をあげて


2児のパパとなったその友人は、親指をぐっと突き立てた。



「俺達が作った舞台は、序章に過ぎない」


「…………!!」


「主役はお前だよ、ユーリ」

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