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恋してキスして抱きしめて

第26章 恋してキスして抱きしめて

.。.:* side 千夏 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*



「千夏~! 携帯鳴ってるよ~~」



学食でAランチを注文して、テーブルに戻ると


水泳部の女の子達の真ん中で、陽菜ちゃんが手を振った。



「ありがとう」

「ユーリさんからだよ!」

「………!」

「ごめん、画面目に入っちゃった♡
早く早く、電話してきな~~♪」



皆にヒューヒュー言われながら、そそくさと学食を後にする。


その間も、色んな学生の子達が笑顔であたしを見てくるから


なんとなく会釈を繰り返して、あたしは外の中庭に出た。



「……はいっ、千夏です!」



今はお昼の12時だけど、仕事中にユーリさんから電話が入るのは初めてだ。


ドキドキしながら携帯を耳に押し付けると



『………ちーちゃん』



明らかに元気の無い、掠れ声が聞こえてきた。

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