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恋してキスして抱きしめて

第5章 いきなり、任務終了?

「いや~良かった良かった。
ちーちゃん、おじさんは安心したよ」

「……え?」



おじさんって年でも立場でも無いけど、気分はそんな感じ。


俺は力の抜けた肩を大袈裟に揉んで、足を組み直した。



「実はさ~、俺が今日ここに来たのは、夏輝に頼まれたからなんだ」

「………!」

「ぶっ飛んでるあいつでも、あー見えて可愛い妹が心配なんだとよ」



流石に常務まで関わってるとは言わないけど、勘違いなんだからネタばらししても問題ねぇだろ。


首を傾げる千夏に、俺はニイッと笑ってみせた。



「ちーちゃんが、誰かといい恋愛ができますようにって♡」

「…………」

「さっき君が言った通り、夏輝も君と同じ想いを持ってるんだよ」



お互いの幸せを願う、いい兄妹じゃん。


そのまま素敵な清い関係でいてくださいねってことで、腕時計を見ると午後の2時になろうとしている。



「夏輝がさ、君が恋愛したことねぇとか言ってて。
なぜか俺に協力を頼んできたんだよ」



喋りながら伝票を手に取る。

常務への報告も含め、着替えて会社に行こうかね。

って俺、やっぱり真面目~~~



「だからちょっとソッチの関係性疑っちゃったんだけど。
誤解なら良かった良かっ……」

「それは、本当です」

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