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君模様

第3章 君初



あたしは、家族も無干渉で自由だった中学時代。
夜遊び回っては悪いコトばっかしてた。
その影響は、一つ上の彼氏のせいもあった。
あたしが中二の時、アイツも中学生だったのに遊んでて、学校なんか行ってなくて。
でも、好きだった。
あたしを、大切にしてくれた…気がしてた。
結局は、浮気されて…
でも、最初はしょーがないと思った。
あたしは、中学生だし。手を出せるはずがない。
そして、欲望というのは状況に関係なく襲ってくる。
アイツだってあたしを大切にしたいから、傷つけたくないから、違う女を相手にしているだけだ、ってそう言い聞かせていた。
…あれは、そんな関係に約一年がたったある日のこと。
家にいくと、前見つけたピアスと同じやつが落ちてた。
普通にピアスが落ちていることはあるけど、同じのは今までなかった。
何回も相手してるなんて、この女がはじめてだった。
問いただしたら、アイツが照れて話すから、イライラした。
体はまだあたしが子供だからしょーがない。なんて思ってたけど
心まで奪われるとは思わなくて…
ショックで…

『ねぇ、あたしを抱いて…??』
なんて、お願いした。

アイツは少し戸惑ったけど、あたしを抱いた。

挿入までは、優しかったけど…それからは処女なんて関係なしに激しく。

恐かった。
アイツの目も、手も、舌も。
全てが恐かった。


お互い果てて、眠りについた頃。
あたしは、家を出た。
アイツから逃げるように。
アドレスも変えて、伸ばすように言われてた髪もショートに変えて。

そんな、暗いことがあったなんて。
誰にも言ってないし、誰も知らない。


誰にも言いたくなかった。

また、裏切られるのが恐かった。


でも、鷹島くんなら受け止めてくれる気がした。
鷹島くんを信じてるから。

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