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君模様

第5章 君とあたし



体育館で全生徒が集まって会を行ってる。

斜め前には今朝の女の子。
髪は長めで茶色かった。
そこの空気だけはなんか甘い香りがして。
さっき立ったとき、この香りはあの女の子のものだということがわかった。

後ろ姿を見るだけでこのドキドキはなんだ。
なんで、俺の動悸は激しくなってんだ??
女の後ろ姿だけでこんな苦しいなんて

俺はどーしちまったんだ。


ハゲガッパの長い話も終わり式は終了した。

新入学生は列になって体育館を出る。
あの女の子は俺の前。

(いい香りがする)
なんて思ってたら。

ドサッ
あの女の子が俺の胸に倒れこんでた。


「!!_…大丈夫ですか??」
とはなしかけた。
その女の子は
「あっ、ごめんなさいっ!!すいませーん。だいじょうぶですか??」
と、さっと立ってしまった。
(もうちょっと、いてほしかった)
俺の胸に残る甘い香りを惜しみながら
「俺は大丈夫なんで、あなたこそけがない??」
俺は紳士を装った。

「大丈夫ですっ、ほんっとごめんなさいっ」
って言った。


俺は動けなかった。
あの子の声を聞いて
あの子と話して
俺はフリーズ。





俺は今日一目惚れした。

名前も知らない子に。


俺としたことが、話しただけで心は荒れぎみ。
名前もアドレスも聞けなかった。





俺は今日
恋をした。

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