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君模様

第5章 君とあたし

ドンッ
と何かがふってきた。

フワッ
あの香り。
あの日から忘れられないあの甘い香り。

俺は押し倒された形で仰向け。
俺の胸には女。

高橋ルナ

「ゎっ、ごめんなさいっ!!わぁー大丈夫ですかぁ??」
サッと立つ。
「ぁーいゃ、こちらこそ考え事しながら歩いてたんで。怪我は??」
「ぁたしは大丈夫ですっ。ごめんなさいっ。ほんとすみませんでした」
勢いよく頭を下げて上げる。

フワッ
またあの香り。
この女からか?

だけど、入学式の時にあったあの子は
たしか_ロング。
高橋はショート。

同一人物な訳がない。

同じシャンプーでも使ってんのか??

としか思わなかった。



でも微かに興味がわいたのは確かだった。




それからすぐだった。
鷹島と高橋が付き合ったという噂が流れたのは。

男子内でも人気の高い高橋。
俺たちの話のなかでもトップニュースだった。
「ぁー、俺狙ってたのにな」
「隣のクラスの奴が俺っちクラスの女子にてぇだしてんぢゃねーっつうの」
「ぁー、まぢ萎えたぁー」
なんて声も。

そしたらある奴が
「でもさっ、俺っちクラスにショートの女子なんていたっけ??」
と言い出す。
「あっ、俺もそう思ってたぁ!!入学式ん時に全員チェックしといたんだけどな、ショートはいなかった!!」

「ぁー、あいつ入学式はロングだったからだろ」


…ぇ_…は_??

「そーだったんだ!!あっ確かにロングのおとなしい系の女子いたぁ」
隣の奴がテンションあげて言う。

ちょっと待て!!おまえら
「さっき、なんつった??」


「だからー、あいつは元々髪長かったんだよ」



ぇ__……………


ぢゃぁ、
入学式の時の女の子と同じ香りがしたのは
同一人物だったからなのか!?

髪を切ってしまったから俺は気づかなかったのか??


あの女の子と同じクラスなのか??



なんで俺は今まで気づかなかったんだ






俺の初恋の人は



高橋ルナだ

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