
君模様
第5章 君とあたし
それからの俺はずっとおかしかった。
授業中、後ろから高橋の背中を見つめたり、
帰りによる川原で時間を潰したり
校門でいつもキライな長話をしたり
絶対外なんかで遊ぶキャラぢゃないのにクラスの男子誘ってサッカーしたり
色々頑張った。
とりあえず、俺の存在を知ってもらおう。
今高橋には彼氏がいる。
鷹島壮太。
あんなかっこいい奴に勝てるほど俺は自信がない。
だったら
別れてからでいいぢゃないか。
今はただ、人生初の恋。
まだその余韻に浸っていたい。
下手に動いて引くはめになったら最悪だ。
だったら、このままでいい。
同じクラスだし、いつでも話そうと思えば話せる。
人生初の春を迎えた俺はやけに心が広かった。
というよりは、弱気だった。
ここまで、自己評価をきにするのははじめてだったし
こんなもどかしい想いも初めてだ。
楽しい。
楽しい。
楽しい。
ルナ、俺はお前のことが好きなんだ。
今はまだ言えないけど、いつか俺んなかでしっかり固まったら言う!!
だから、待ってろ!!
これを人は自意識過剰というのか??
それともナルシスト??
とにかく、こんときの俺は絶頂期。
運動も勉強もなんでも頑張った。
その分どんどん俺の人気は上がっていった。
それと比例して
鷹島と高橋のカップルも熱くなっていった。
