
君模様
第5章 君とあたし
「………ん…」
窓があいているのか…
虫の声がする。
時計を見ると8:40
もうそんなにいたのか。
起き上がろうとすると、肩に手がおいてあるのに気がついた。
……壮太だった
寝てたんだ。
体制を変え壮太の方に顔を向けた。
「…いつ見ても本当にきれいな顔」
右手で顔に触れる。
頬を触ると、
「………ふっ…んん…」
って。
ほんっと可愛いんだから。
「……ねぇ…ぁたし好きだよ、壮太のこと」
「…誰よりも」
唇に触れたときだった
スルッ
壮太の手が動き、あたしの手をつかむ。
あたしの指を自分の口に入れて舐める。
「……俺もだよ」
壮太がしゃべった。
「…ん…起きてたんだ」
ちょっと恥ずかしくなって、目線をそらす。
「俺の目見て」
「今日なにがあったの??教えて??」
まっすぐな純な目で見つめるから_
ゆっくりとあたしの口は緩んでいった。
今日あったことを話した。
男子から話しかけられたこと。
コクられたこと。
…キスされたこと。
壮太は黙って聞いていた。
