
君模様
第8章 始まり
「ぇ_??」
壮太が手を出して箱を差し出した。
パカッ
目の前で開かれた箱。
「ぅそ__……」
白い箱の中には小さな光り。
「俺と結婚してくれないか」
左手をつかまれ薬指を持ち上げる。
「結婚してください」
「…ほんと… ??」
「あぁ、大まじ。自分でも驚くくらい本気だから」
そう言われ、目を見つめられる。
あぁ、あたしはこの瞳に恋したんだ。
あぁ、あたしはこの人を好きなんだ。
あぁ、あたしはこの人を愛するって誓えるんだ。
この人と、ずっと一緒にいたい。
心からそう強く願った。
「はぃ」
ポロッ
嬉しさのあまり涙が流れる。
