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リベンジ!

第7章 お誕生会

「同中からかぁ〜…俺は、ここでみんなと話す時間がなければどっかで壊れていたかもな…。」

隆盛は、自嘲気味に笑った。

「あたしもそうだよ。家に帰れば、喧嘩ばかりの両親に嫌気がさしてて帰りたくなかったもん。みんな、帰りたくないもの同士、宿題したり馬鹿言いあったり、楽しかったね。」


楽しかったけど、辛い気持ちを吐き出す寂しい場所。

こんな所に連れ出して…、あの頃の事は、思い出したくないのに…。


「俺も、帰りたくなかった。義母が怖くてさ。まぁ、愛人の子に冷たくあたる気持ちも分かるけど…。居場所なんかなくて、ここに何時迄も居たな。」


あたし達は、みんな家庭に何かしら問題があってファミレスでよく居合わせた。

よく顔を合わせる者どうし、いつの間にか同じ席で食事をとり、打ち解けるようになるのに、時間は掛からなかった。


みんな何かしら傷ついてる同類だって、仲間意識があったしね。

一人になりたいけど、本当に一人ぼっちで居るのは寂しくてファミレスで時間を潰してたんだ。


「あたしは、一人で浸りたかったのに隆盛がしつこく誘うから、根負けしたんだよ。」


あたしが隆盛に、嫌味を言うと


「お前が、構って欲しそうにしてたから誘ってやったんじゃないか。新菜は、素直じゃないからな。」


「ち、違うもん。」


「違わない。お前、俺が好きだったろ?」


この自意識過剰が!

…バレてたのか…隆盛、格好良かったんだもん。

いつの間にか、目が追いかけてた。

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