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『命』について考える

第3章 「命」の価値

先ほどは、精子が人になれる確率を検証してみました。
次は卵子の確率も考えてみたいと思います。
女性の場合は、生まれる時に200万個の原始卵胞という細胞を持って生まれてくるそうです。
その細胞は、卵子の元になる細胞です。しかし、月経が始まる思春期頃までに170~180万個が自然消滅し20~30万個ほどに減ります。その後も1月経周期ごとに約1000個ずつ減少し「卵子」になれるのは僅か400個ほど。
400個の卵子のうち、見事受精卵になって成長し、人になって生まれてこれるのは…やっぱり2~3個。
200万個の原始卵胞達は定員400個の狭き門を潜り抜けて卵子になり、その中から更に受精卵になって人間として生まれてこれるのは平均で2~3個。多くてもせいぜい6~7個?
200万分の2…。

そんなものすごい競争(低い確率)を勝ち抜いた精子と、卵子が出会ってやっと受精卵。
受精卵になっただけじゃ駄目で、うまく子宮の内壁に着床しなくちゃいけない。
さらに40週という胎内で過ごす期間にも流産など何らかのハプニングがあるかもしれない。
悲しい話ではあるけれど、世の中には「人工妊娠中絶」というケースもある。

それでも、それら数多の試練を全てクリアして「命」になれた卵子×精子の受精卵。

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