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ワタシの履歴

第16章 逆療法

当日、水穂と待ち合わせをし、案内されながら一緒にお店に向かう。

お店の近くにある駐車場に停めて、歩く。

徒歩1分もしない所にお店はあった。

周りには、明るいネオンの看板がいくつもる。

その中の、ある土地の名前を筆記体にして書いてあった看板が、これから私がお世話になるお店だった。

外の階段を登りきると、ガラス戸があった。

中はまだ暗くて余り良く見えない。

初めての世界…かなり緊張しながらお店に入った。


すぐに迎えてくれたのは、ちょっと体格のいい50代位の女性。

「大ママ~!お早うございます!このコが言ってた輝子です!」

「初めまして、輝子です!」

目が品定めをしているのが分かる。

「お早う」

とだけ言うと、その女性が奥にいる人を呼んだ。

「まゆみ~!」

呼ばれて来た女性は、30代入った位だろうか、目が大きな二重で、とてもキレイな人だった。

「あ、ミリちゃんお早う」

『ミリちゃん?』

「まゆみサン、お早うございます!あ、このコが輝子です!」

『あ…水穂の事か』

「輝子ちゃんね、こっちが大ママで、私がママのまゆみです。よろしく」

「初めまして、よろしくお願いします」

「まぁ、そんな堅くならないで。とりあえず…そこに座って」

と、優しい笑顔で言ってくれた。

「はい」

座ると、まゆみさんが私の目を見て問いかける。

「ちょっと質問していい?まず、どうして水商売をやろうと思ったの?」

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