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秘密の恋。

第8章 二人ランチ。

「わっ、お帰りなさい。早かったですねぇ!」
予想よりも早く戻ってきた木村に、友香が驚いた声をあげる。
「あぁ、現場もわりと近かったし、道も空いてたので…」
涼しい顔で応えたが、半分は嘘である。友香に早く会いたい一心で、裏道をかなり飛ばして帰ってきたのだ。でも、そんなそぶりは見せない。

「あっ、そうなんですね♪ちなみに、どこ行きますか?」

書類は見ているので、住所の上では、木村がどこで工事をしていたのかは知っているが、あまり車を運転しない友香には、感覚としてどの程度離れているのかがイマイチわかっていなかったので、言われたままを素直に信じた。

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