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甘く染めて

第11章 №10



 「莉緒~、莉緒の好きな漫画持ってきたよ!」

 「お菓子は?」

 「ねーーーぇえええええっ」



 「…あ、ごめん…何?」


 「「「………………」」」


 先生と亜純実の光景を見て10日が経った。


 先生とはすれ違っても今までのようには話さなくなった。


 それから、私はずっとぼーーっとしたまま…


 「莉緒? 大丈夫なの?」


 今二番目に聞きたくない声が私の耳に入る。


 「あ、うん… 別に、大丈夫」


 「そっかぁ… 何かあったら相談してねっ♪」


 何この声、語尾に「♪」ついてますけど…


 亜純実はあれから、

 ずっと機嫌がよくて、

 先生とよく話してるし、よく笑うようになった。

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