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シュールな関係

第7章  王子の約束と親の気持ち

緊迫した空気の中

「今日はありがとな」

わたしだけに聞こえる声で

囁きながら優しく手を握る。





その手を見つめながら

限定の羊羹を買ってこさせて

良かったわ・・・

冷静に考えているわたし



念密な打ち合わせをしたけれど

植えつけられた不信感と

一之瀬さんには騙されないと

頭に刻んだ般若の顔が

脳裏から離れない・・・



「雅也にお見合いの話をしたら

付き合ってる方がいると聞いて

是非 奈緒さんにお会いしたいと

思って来ていただいたの

奈緒さんは結婚については

どうお考えですの?」



早速飛びでた想定内の質問



「結婚は――――」





答えようとすると同時に

一之瀬さんのお母様が、

封筒から書類を出した。




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