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シュールな関係

第7章  王子の約束と親の気持ち

「どうぞ」



お手伝いさんが

チラリとわたしを見つめ

大理石のテーブルに洋菓子と

紅茶を並べる。



そしてその向かいの席に

座る一之瀬さんのお母様が

わたしを見つめる。


足元にある白熊の剥製の

毛皮までもがわたしを

見つめているようだ。


まだお父様は帰宅まで少し

かかるらしい。

でも渋滞のない空だから

しばらくすれば帰ってくる。



わたしはまたゴクリと

乾いた喉に唾をのみ込んだ。




「奥さまは

紅茶でよろしいですか?」



「ええ 

ダージリンティーをお願い」


お手伝いさんが入れた紅茶を

物静かに飲む一之瀬さんの母


優しい瞳の奥にある鋭い目つき 




はぁ~ これじゃ 

紹介どころじゃないわ。



大きな重圧感に

押し潰れされそうになる。





わたしは今から審査という振い

にかけられるんだ。

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