シュールな関係
第8章 金の切れ目は縁の切れ目
「電話の人は会社の人
ちょっとトラブルあって・・・」
そう・・・
ややこしいけど
会社の偽恋人の先輩
あっもう元偽恋人かしら?
大きなため息をつきながら
目の前にある酒を飲み干すと
ウィスキーベースの強い甘味が
カーッっと喉を焼き付くように
身体の中を染みわたる。
「おっ いい飲みっぷりだな
マスターもう一杯もらえる?」
そして今わたしは
2杯目を飲んでいる。
「お前って面白い女だよな
見てて退屈しねぇよ」
「私だってあなたのその
単細胞なとこビックリするわ」
「だろ?」
おもいっきり皮肉をこめてるのに
堪えもしないのかしら?
嬉しそうに椅子をわたしの方に
回転させながら、やんちゃな
顔つきで楽しんでるかのよう
くせ毛のある茶髪に綺麗な瞳
この男の瞳に騙される女て
多いんだろうな~
って思いながらまた一口飲む。