テキストサイズ

シュールな関係

第10章 裏切りの代償って?

障子が締まると

「ククッ」

と一之瀬さんが笑いだした。



「歯を食いしばって目を瞑れって

言ったけど

殴るなんて言ってねぇだろ?」



確かに言ってないけど・・・


この場合キスは

ありえないでしょ?



「さっきのキスのことか?

ああ…

あれはお仕置きだな


おまえも期待して

目を瞑ってたんだろ?」



悪びれた様子も特になく

何食わぬ顔でお重を食べ始める。



うううっ・・・

やられたぁ―――!!



「期待なんでしてません!!

殴られるかと覚悟したに・・・」



「まあいいって

そういうことにしといてやるよ

それとももう一度目を瞑るか?」



悪戯気な瞳

この前わたしになんて言ったか

覚えてる!?



『お前にキスするほど

自分を安売りしてないから』

って言ったのよ!?


一之瀬さん 今、私に 

大安売りしてるじゃないの!?



それともわたしの値打ちが

上がったとでもいうの!?





相変わらず乙女の純情

逆なでしてくれるじゃない!!



ストーリーメニュー

TOPTOPへ