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シュールな関係

第11章 複雑なる交差点

晴人と約束をした通り

あれから数日後,


わたしは大和からもらったお金を

を持って彼の行きつけのBARの

扉を開けた。




11月にも入ると 

日が暮れて辺りが暗くなると

肌にまつわるような寒さが

身に付いてきた。


まだ7時過ぎだけあって

カウンターに若い男性客が

一人で飲んでいるだけ。


「いらっしゃいませ 

今日は一人ですか?」


マスターが優しい微笑みで

話しかけてきた。


「あの・・・・

先日はご迷惑おかけしました

今日は

飲みに来たんじゃないんです。


不躾なお願いですが 

この封筒大和さんに渡して

いただけませんか?」


本来ならば直接大和に渡すべき

なんだけど

そんなに都合よく店になんか

来ていないし、携帯のデーター

も消去してしまい連絡手段すら

もない。



だからマスターに

お願いするしかない。




「いいですよ 

確かにお預かりします」


マスターがわたしの封筒を快く

受け取ってくれる。



「今日は元気ないですね

どうかなさったんですか?」


マスターから見ても分かる?

最近、色々あって複雑なのよ



少し引きつった笑顔で返す。



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