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一之瀬サイド


「皆さま　お疲れ様です　

今日は一之瀬さんが営業部から

海外事業部に異動になったので

送別会です


料理はビュッフェスタイルと

オーダーでシェフが作って下さい

ます

懇親を深めて楽しんでください

では初めに一之瀬さんからご挨拶

お願いします」


大きな拍手が店内に響き、

森山留美の司会で俺の送別会が

始まった。



時計を見ると７時を過ぎている。



俺はスピーチをしながら奈緒を探すがーーーー


アイツの姿が見当たらない。



今日は俺の傍にいとけ…と言った

はずだぞ？


下手にどこかに隠れてるのか？



みんなを見渡しながらーーーーー


俺は奈緒を探す。



そう言えば女子がサプライズを

するって小耳にはさんだけど

あいつが関わってるのか？


だから今ココにいないのか？




スピーチが終わると各自食事や

飲みが始まる。


俺の席には同期や営業の仲間が

集まり酒を飲みだす。


「一之瀬さん　ご一緒させて

もらってもいいですかぁ？」


俺の周りに庶務や総務の女子が

ワインと料理を綺麗に盛って

やって来た。

「座ってて　直ぐに戻るから」



俺は席を立ち

「森山　ちょっといいか？」

忙しそうにしている森山を

呼び止めた。