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シュールな関係

第16章 動いた関係



「・・・情けね 」



俺は壁にもたれ、

髪をかき上げながらため息をつく



「ふっ 俺マジで何してるんだ?


女一人に振り回されてねぇか?」



自分に問いかけながら鼻で笑う



俺は一体どうしたいんだ?





『一之瀬さんのコト 

年内にちゃんとするようにって

言ってるんです


一之瀬さんも今後のコト真剣に

考えて下さい』


晴人に言われたことが俺の頭を

悩ませながら回る。


たった二人の家族だ

晴人が姉の事を心配する気持ちは

分かるが・・・・


今、手元に置いておくか

解放するかを

決めないといけないのか?




考えてもなかったーーーー




始めは奈緒が営業に来た時は、

俺は関わるつもりなんて全く

なかった。


だけどあいつはエクセルもろくに

使えねぇ 

ここでは基本の英語話もダメで

カタコトだし

仕事もろくに出来ないし

失敗ばかりで危なっかしくて

見てられなかった。


知らない間に俺はあいつを手元に

置いてフォローしていた。

人にはめんどくさがりの俺がだ



奈緒は俺に反抗的な口答えも

するが仕事には真面目で

周りにいる女たちと違い色仕掛け

をしてくることもなく、

男のようにサバサバしている。



そうかと思えば からかうと急に

顔を真っ赤にして怒るし、見てる

だけで飽きなく・・・


ただ傍にいつも置いていた。




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