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シュールな関係

第16章 動いた関係

そしていつのまにか見合いを

断るために奈緒に頼んでーーー



俺の横にいさせるのが

当たり前だと思っていた。




それがこのざまだ。





今、奈緒はーーーーー

俺の横にいない。





始めは本当に

奈緒には関わるつもりなんて

無かった




むしろ遠ざけていた。





アイツはーーーー



奈緒はーーーーー




似ていたんだ




そっくりだったんだ




彼女に・・・






若菜にーーーーーーー



本当に似ていたんだ




だから俺は奈緒に関わりたく

なかった。





なのに俺はーーーーーー






「一之瀬さぁん 

もう時間ですがーーーー

大丈夫ですかぁ?」


こうしている間に5分以上

時間が過ぎ、戻らない俺に森山が

声を掛けてきた。




「ああ すまなかった」




俺は締めていたネクタイを緩め、


自分に何か言い聞かすかのように


溜息を外に吐き出す。





店に戻りながら空を見上げる



夜空には星一つ見えることなく

厚い雲が空を覆っている。






もう間もなく雨がーーーーー



降り出しそうだな。




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