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シュールな関係

第17章 入れない世界 前半

目が覚めるとわたしは

大きなキングサイズのベッドに

横たわりながら

左腕に点滴をしている。



見たことのない天井・・・


白と黒を基調にした壁紙・・・


イタリアン家具を配置したような

モダンな部屋・・・


サラリとした肌触りのいい

黒のシルクのシーツ・・・


知らない空気なのにナゼか

懐かしいような香り・・・


自分の知らない感触に

感覚にハッっとする。



「ここは…何処なの?


・・・・わたしは誰!?」


寝起きのビックリとした

わたしの口から

ポロリと飛び出す。







「わたしは誰…って

・・・・・・お前バカか?


雨で頭イカれた・・・のか?」





同じ大きなベッドの横

書類に目を通す一之瀬さんが

覗き込むようにわたしの顔を

見て…声をかける。



「ここは 俺のマンジョン」



「どうしてわたし

・・・・ここにいてるの?」



頭の中がゴジャゴジャで・・・

何が何だかよく分からない




「覚えてるか? 

昨日の夜にずぶ濡れになって

屋上で倒れたのをーーーー」






「あっ・・・・」






そうだ そうだ そうだ!!


思いだしたわ!!


わたし…屋上に

閉じ込められたのよ



だんだんとハッキリと記憶が

蘇る。


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