テキストサイズ

シュールな関係

第20章 現実の世界って…

「奈緒ちゃん 大丈夫?」


心配そうに覗き込む稔君に

頷くように…ニッコリと笑う。



「大和って…いい奴でしょ?


もしかして…彼女なの?


付き合って長いの?」



笑って話してるけど…


稔君…目が真剣なんですが…。




「彼女じゃないですよ

ただの知り合い―――・・・


う~ん…


もうすぐ他人になるの…かな?」



今日でお別れ・・・。



「あら もったいない…


僕は中学からの付き合いだけどね

大和は…最高の男だよ


高校の時に母親が亡くなって

父親が出てきて…違う世界に

行ってしまったと思ったけど

変わらず…いてくれた



美容師になってからは

大和はいつも練習に付き合って

くれて…


やさしいんだよね~



それにあの目で見つめられたら

も~食べちゃいたくなるっ!


いや…食べられたい!?」



大和の顔を思い出すように…

照れ口調になっている。



大和のこと…好きなようね…。




「でも女にダラシナイでしょ?」




「他人になるなら奈緒ちゃんに

大和の秘密を話してあげるわ…」



ワクワクと乙女のように話し

髪を払うと…


わたしに美人になったよ…と

微笑み ハサミをテーブルに置く



「大和の…秘密の話?」




「そう… どうして大和が女に

だらしなくなったか


聞きたくない?」

ストーリーメニュー

TOPTOPへ