シュールな関係
第5章 何故わたしがあなたの女?
惨敗した気分で顔を上げると、
そこには
勝ち誇ったような一之瀬さんが
笑みを浮かべている。
「よし よし
今日の仕事終わったら
ロビーで待ってろ
早速 打ち合わせするからな」
子どもに語るような口調に
益々敗北感が増す。
「・・・・解りました」
くるっと椅子を
デスクに向けたかと思うと
さっきとは一転
「佐々木
海外事業部の報告書は?
上がってないだろ 何してるっ
上田!
開発部にこれ提出してくれ」
一之瀬さんの
魂が入れ替わったように
仕事のスイッチモードが入った。