紳士協定布いてます
第15章 甘え方
駅で迎えの車を待っている遥暉に泰弘が呟いた。
「ダイと慶矩を見ていたら、僕は圭一にどう接していいのか迷ってしまったんだ。
でも隣の芝が青く見えただけだって思うんだ。
相手に望むばかりではダメだって反省してる。
自分たちの恋愛は自分たちで見定めないと、他人と同じようにはいかないもんだね」
遥暉は泰弘の誠実さに、先程彼の乏しい恋愛経験がなんの参考になるのかと軽んじたことを、深く羞じた。
そして、泰弘の一言で心が平静を取り戻していくのを感じた。
--そう、心配ないんだ
「今日はありがとうございました。なんだか平常心が戻って来た感じです。」
「そっか、良かった。僕も今日はありがとう」
「え?」
「いつも僕らの壁を崩してくれるから」
泰弘が答えた時、丸山家の車がロータリーに入ってくるのが見えた。
「おやすみ、キューピットちゃん」
優しい女顔を少し染めて頬笑み、手を振り自転車のペダルを踏み込んだ。
「ダイと慶矩を見ていたら、僕は圭一にどう接していいのか迷ってしまったんだ。
でも隣の芝が青く見えただけだって思うんだ。
相手に望むばかりではダメだって反省してる。
自分たちの恋愛は自分たちで見定めないと、他人と同じようにはいかないもんだね」
遥暉は泰弘の誠実さに、先程彼の乏しい恋愛経験がなんの参考になるのかと軽んじたことを、深く羞じた。
そして、泰弘の一言で心が平静を取り戻していくのを感じた。
--そう、心配ないんだ
「今日はありがとうございました。なんだか平常心が戻って来た感じです。」
「そっか、良かった。僕も今日はありがとう」
「え?」
「いつも僕らの壁を崩してくれるから」
泰弘が答えた時、丸山家の車がロータリーに入ってくるのが見えた。
「おやすみ、キューピットちゃん」
優しい女顔を少し染めて頬笑み、手を振り自転車のペダルを踏み込んだ。