
妖狐×僕SS 短編集☆
第2章 ツンツン少女
お腹すいた...
「ボクの事、食べちゃう〜?」
「なんでそうなるのよ。気持ち悪い」
あぁ、またやってしまった。ま、いいか。
ここで凹んでは凜々蝶と同じだな。
ツンしゅんじゃなくていい。ツンツンでいいじゃない。特にこの男には。
「ひど〜い。ボクはセラたんと仲良くしたいんだけどな☆」
「いや、いい。アンタと喋ると調子が狂うから」
良く言えばクール。裏では無愛想。そんなの自分で分かってる。
そういう人はそっとしておけばいいのに。なのにコイツは絡んでくるんだもの。何がしたいか分からない。
「だーかーら、さっきから言ってるでしょ?ボクはキミと仲良くしたいだけ♪ね、セラたん?」
そんなの...
「...別に良いけど...」
「わーい、ほんとー?じゃぁ「っ!...うそ!なんでもない!!」
「え〜...」
ほら見ろ、まただ。
のせられちゃいけない。この兎は人をのせるプロなんだ。油断大敵。
あ、動悸が...。くそ...コイツは何か感染病でも振りまいているのか?
「失礼な〜。その動悸の理由が分かんないようじゃ、ボクはずっと付きまとうよ〜?」
「な?!...それは困る、調べなくては」
そう呟くと視界が少し暗くなる。
ふと見上げると
「ボクが教えてあげようか」
ドキン
すぐそばにアイツの顔があって
一段と動悸が酷くなった
「ーーぃ...」
「んー?」
「ちかいっ!//」
「あっ、ごめーん☆」
(どうしたら気づくかなー?動悸の理由、分かっちゃっても付きまとうのは続くんだけど♪)
end.
