デュラララ!! 短編集☆
第1章 情報屋の彼女
「ねー、臨也! うちのクラスのーーーーって子、分かるでしょ?」
臨也がその子を知ってるのは分かってる。なんたって情報屋様ですから。
「うん。その子がどーかしたの?」
ほらね。
そして、ちゃんと私を見て聞いてくれてる。つまりは、『今、情報を必要としている』ってこと。
「ーーーーさぁ、こないだ彼氏と別れたんだって。んでその理由が笑えるんだけど...」
こうして話している間もずっと、ずっと私を見てくれている。
「...先生と二股かけてたんだって。あー...++先生ね」
ほら、目がひかった。
大好きよ、臨也。その目が特に。
「確か++先生って昨年、生徒に手を出したとかで問題になったんじゃなかった?」
「そうなの。それで、手ぇ出された生徒を化学準備室によんだのは
ーーーーなんだって。」
臨也の緊張感が途切れる。
あー、もう全部みえちゃったか。
「なにそれ。じゃあもう昨年の時点でーーーーと++先生、付き合ってんじゃん。彼氏も馬鹿だねー!」
「だから!やっと分かったの?ってね」
「「....」」
情報を渡してからの沈黙。
いいわ。臨也の表情。
キラキラしてる。
「ねぇ、臨也....」
「ん?....あぁ、こっち来なよ」
ソファの上に座っている臨也に手招きされ、そのまま膝に向かい合わせに乗る。
そうすれば、いつもみたいに臨也はギュッと抱きしめてくれて。私は臨也の肩に顔をうずめて。
「セラ。いつもありがとう」
「んーん。臨也が欲しいものは全部あげるよ。だから、だから私を離さないでね」
「うん、愛してる」
歪....?
違うよ。
私達はこれで正常。
至高の愛。
end.