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わたしとかれ

第2章 2



すー…すー…

眠りについて
しばらく経った頃

たかしがぱっと
目を覚ますと

腕の中で
小さく震え
涙を流し
俺のTシャツを
ぎゅっと握ってて

顔を覗き込んでも
起きてる様子はなくて

た「大丈夫だ…」

とぎゅっと抱きしめ
髪をなで
背中をさする

た「大丈夫だ」

た「大丈夫だ」

た「俺がいる」


た(お前、どんだけ抱えてんだよ。どんだけツライんだよ。どんだけ頑張ってんだよ…。)

と心の中でひたすら考えて

次第に震えも収まり

俺もまた
眠りについた。

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