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君がいたから-優輝ver.-

第4章 説明

東先生が担任と学年主任を連れて帰ってきたので、
俺は起き上がろうと上体を何とか起こす。

「うお・・。」

あー、だめだ。
頭くらくらするなぁ・・。
しゃあない、耐えよう。

『大丈夫かな。鈴木くん、だったかな?』

最初に声をかけてきたのは、担任の先生。
名前はたしか・・佐倉・・なんとかさん。
えーっと、佐倉先生でいいか。

「はい。大丈夫です。」
『君はたしか・・。』
「・・気のせいじゃないですか?」
『え?』
「今、佐倉先生が思ったことが、ですよ」

俺とあかねを除くほかの人間はキョトンとしている。
そりゃあそうだろう。
知らなくていい話だし。
いいさ、別に。知らなくても生きていけるだろう。

『あ、そうか・・?えーっとね。鈴木君。何があったのかを鈴木君の口から聞いてみたい。教えてくれるかな』
「はい。リュウって呼ばれてる先輩に朝呼ばれたんです。」


・・あったことを事細かに話した。
どうして呼ばれるようなことになったのかまで、事細かに。

カラオケに行った、というのもしっかり伝えた上で、
次から遊びに行くときは一度家に帰ってからにしますと口約束をした。
そこは自分の配慮の至らなさにある、と。

俺が全てを話し終えると、佐倉先生は学年主任の先生にどうしましょうかと聞いている。

『じゃあ、鈴木君。君を水につけたりして溺れさせたのは・・こいつらじゃないかな?』

本来ならば、写真なんか見せないであろう。
だけど、リュウという呼び名と顔しか知らないのだから仕方がない気がする。
見せられたのは三年生の集合写真だ。

「この中の・・あ、この人とこの人とこの人とこの人ですね」

指を刺して、バカーズのメンバーを教える。

『リュウってやつはどいつだかわかる?』
「この人です。」

見た目、ものすごくゴリラっぽいような体格。
ああ、失礼か。
だってそうだし。
ゴリラ似。暴言か、これ。
だってイライラするし。・・いいんじゃね、これくらい。

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