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君がいたから-優輝ver.-

第4章 説明

先生達がいなくなったのは、あかねのお母さんがきてからだった。
あかねのことはもちろん、俺と沙彩ちゃんのことまで抱きしめて心配していた。
俺の母親ではまず有り得ないな。
ハグより先に涙が出るだろう。
泣き虫だし。アレは本当に困るんだよなぁ・・。


「優輝、どうする?お母さんが病院にあとで連れていこうかっていってるんだけど。」
「いや、いいよ。水攻めくらっただけだし。」
「うーん・・そう?」
「あ、あの・・。優輝くん。」
「ん、あ、どうしたの?」
「あのね・・っ!えと・・。」

沙彩ちゃんは口を開いたが、どうも言いにくいようだった。
一体なんだろう?

「どうしたの?」

にこやかに聞いてみる。
これで少しでも話しやすくなるならそれに越したことはないんだけど。

「あのね、こ・・これ。」

渡されたのは、購買で買ったのであろうゼリーとお茶と、菓子パン。

「おなか、すいてると思って・・」
「お!ありがとう!どうしようかと思ってたんだよねww」
「優輝、これから家に帰れる?」
「んー、わりかし元気になったし、大丈夫だよ」
「じゃあさ、病院云々じゃなくて今日はこれからうちに2人ともおいでよ」
「はぁ?なんで。」
「ゆ、優輝くん今までへばってたんだよ・・?」
「本人が大丈夫っていうんだから大丈夫だよ。ね、優輝?」
「うん。」

あかねのいいところはこれだろうな。
切り替えの早さ。
急に切り替えるからたまにびっくりするんだけど。

「じゃあ、帰ったらすぐ私の家ね!」
「あ、あの・・。私あかねちゃんの家しらない・・」
「じゃあ、俺と行こうかwwまず沙彩ちゃんの家に行って、そこから電車乗ってあかねの家に行く。沙彩ちゃんをあかねの家においたら俺はすぐ帰って着替えてまたあかねの家に戻ればいい」
「でも・・面倒かけちゃう・・。」
「いいんだよ、それくらいww友達なんだからw」
「そうそ、優輝は優しいからねぇ」
「うーん・・じゃあ、お願いしますっ」

沙彩ちゃんの家に行くのはいいんだけど・・
それって沙彩ちゃんの家の人からしたらどうなんだろう。
気分悪い話じゃないのかなぁ・・。
今考えたら微妙な判断だった気がする。

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