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表裏、一体。

第3章 恋人。

もう白内君が待っていた。
文庫本片手に。


「白内くん……?」

「……あ?…うおあっ!!えみちゃん!どうしたの?!」

「え……デート……」

「そ、だけどもさ…ほら…まだ1時間も前だよ?」

「……。白内くんとのデートが楽しみで早く着いちゃったんだぁ…」

「俺も!!いやぁ、俺ら似たもの夫婦だねっ♪」


もう白内君が何を言っているのかわからなかったけど、私は、顔を上げた彼の、最初の表情が、






脳裏に焼き付いて、

怖くて、

悲しくて、

守ってあげたいと、

何故だか思ったんだ。

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